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今年も災害訓練を実施しました

クオリティマネジメントセンター センター長
山田裕子看護師


城山病院は9月27日に災害(火災)訓練を行いました。「南海トラフ大地震が発生し、院内停電、火災発生」というシナリオで、大阪南消防局、藤井寺保健所、羽曳野市役所、羽曳野市医師会、災害協力病院などが参加する大規模な訓練でした。この訓練を企画した山田さんに話を聞きました。

迫真のシナリオ

 当院では消防法に基づき毎年、火災・災害時の訓練を実施しています。当院は2018年に羽曳野市災害医療センターに指定されており、災害発生時には迅速な初動対応とともに、自治体や医師会、災害協力病院との円滑な連携が求められており、これらを目的として、今年度も総合的な災害対応訓練を実施しました。今回は3年に一度行われる「法定停電」に合わせて実施し、実際に停電した状態での訓練となり、シナリオは次の通りです。

 午後1時10分、南海トラフを震源とするマグニチュード7.3の地震が発生。羽曳野市では震度6弱を観測し、多数の負傷者が発生。院内でも転倒による負傷者が数名発生し、同時に7階病棟で火災が発生。看護師による初期消火および患者避難を実施し、搬送が必要な患者は階段からシート搬送を行う。

 午後2時には停電が発生し、非常用発電機が作動せず全館停電状態となり、約30分後に一部復旧したものの、開放骨折の緊急手術患者は対応困難となり、転送先を調整する。玄関前には多数の負傷者が押し寄せ、災害対策本部を立ち上げ、トリアージブースを設置して対応を行う。入院が必要な患者は近隣病院へ転送。

 また、EMIS(広域災害救急情報システム)が入力不能となったため、代替として「LICはびきの」に職員を派遣し、無線通信を用いて保健所と連絡を取る。

参加者は約200人

 参加機関・協力団体は、大阪南消防局、藤井寺保健所、羽曳野市役所、羽曳野市医師会・歯科医師会・薬剤師会、災害協力病院(天仁病院、運動器ケアしまだ病院、高村病院、しらとり病院、丹比荘病院)また、傷病者役として美原看護専門学校の学生28名が参加し、外傷などを再現した特殊メイク(ムラージュ)を施して協力いただきました。

 患者搬送訓練では協力病院の救急車を使用し、実際の搬送を行いました。羽曳野市役所と藤井寺保健所は当院内に本部を設置し、情報共有・連携体制の確認を実施。さらに大阪南消防局による倒壊建物からの負傷者救出訓練も行われ、実践的な内容になりました。

訓練で気づいたこと

 実際の停電下での訓練は初の試みでした。電子カルテや医療機器の使用不能は想定内でしたが、外線電話やネットワークの停止など通信面での脆弱性が判明し、非常時通信システムの再構築が必要であることが分かりました。

 また、トリアージ記録の不備や、傷病者が多数押し寄せた際の動線・対応体制にも課題が見つかりました。

今後の取り組み

 日頃より、窓のない部屋の入口へのランタン設置や、各部署へのランタン・ヘッドライトの配備・点検を行い、災害時に備えています。日常的な備えと今回の訓練を通じて、職員一人ひとりが防災意識を高めることが重要です。

 また、地域の医療機関や関係機関との連携強化も欠かせません。日常的に自治体や医師会、災害協力病院と情報共有・会議を行っており、今回も多大なご協力をいただきました。今後も課題を共有し、より実効性の高い災害対策を構築していきたいと思います。

 さらに、地域住民の皆さまにも訓練への参加を呼びかけ、自治体・医療機関・市民が一体となった防災体制の構築を目指します。