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病院のご案内

人工関節・膝関節機能再建センターが7月に開設

 

センター長 村上 友彦 医師


膝関節や股関節の変形などで悩む患者様一人ひとりへの適切な治療を行うことに特化した「人工関節・膝関節機能再建センター」が新たに開設されます。注目は自身の血液成分を用いた再生治療を新たに行うことです。投薬や注射、リハビリ等の保存療法と、手術療法の間を埋める第3の治療法として、これまで手術を躊躇されていた方も受けられる治療です。村上センター長に話を聞きました。

センター設立へ

3年前に赴任し、変形性膝関節症を中心に治療を行ってきました。昨年一年間で人工膝関節置換術は約200件、骨切り手術は約40件、関節鏡手術は約100件、人工股関節置換術は約50件担当しました。患者様の希望に沿ったオーダーメイド治療を行い、手術を受けられた患者様の知人の受診や、開業医の先生方から御紹介頂けるようになりました。人工関節は「一生もの」ですから、術後の定期的なフォローも欠かせません。それを踏まえて、患者様がより受診しやすいよう、また、他院も含めて手術をしたけれども「どうも調子が良くない」と悩んでおられる方も受診して頂きやすくするために、今回、当センターを立ち上げました。
当センターは先述のとおり治療法の選択肢が多く、さらには他診療科の充実により基礎疾患のある患者様も安心して治療を受けて頂けます。また、術後早期のリハビリテーションも強化しております。

膝関節再生治療(PRP治療)

変形性膝関節症の治療は大きく分けて、手術をしない保存療法(薬物療法・ヒアルロン酸などの注射療法・運動療法・サポーター等の装具療法)と関節温存手術(骨切り術・関節鏡手術など)、そして人工関節置換術の3つがあります。
再生医学会の2018年データによると、膝関節の変性症状のある人は約1500万人で治療を受けているのは約1300万人、その中でヒアルロン酸注射治療を受けているのは約780万人、手術を受けたのはわずか約10万人とあります。つまり、様々な理由で手術に踏み切れない人が多く、ヒアルロン酸注射も約30%(約230万人)が効果のないまま治療を続けています。
この大きなギャップを埋めるのが再生治療で、手術をせずに関節の炎症や痛みを軽減できる可能性があります。具体的には血液中の傷を治す働きを持つ血小板を最新の機器で高濃度に凝縮・活性化させたPRP(多血小板血漿)を関節内投与します。ご自身の血液を使用するため拒絶反応がなく安心で、採血から投与まで約15分で完了し、数か月のうちに効果が実感できます。但し、保険適用外のため、約20万円(税別)かかります。

人工股関節について

現在、人工股関節は手術後約30年間、良好な状態を維持できます。平均寿命を85歳前後とした場合、 60歳を超えてから手術をすれば、一生の耐久性がある可能性が高くなります。しかし、手術の方法が重要です。人工関節の進入法は2つあり、臀部側から入る後方法は術後脱臼率が高いため、当センターでは前方法を行っています。
また、コンピュータを使った術後ナビゲーションシステムを用いて、再現性の非常に高い手術を行っています。人工関節を骨に固定する方法も、より身体に負担のないセメントタイプを採用していますので、骨粗鬆症の方にも有効です。