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病院のご案内

がん薬剤師外来について

 

薬剤科 山下悠作


抗がん治療を受ける患者様に薬剤師は治療開始時の薬剤の説明から副作用モニタリングと処方提案などを行っています。さらに、薬剤師としての専門性を活かし、患者様をサポートするために、2017年4月にがん薬剤師外来を開設しました。山下さんに話を聞きました。

多様化する抗がん薬

従来の抗がん治療は注射剤を用いることが多く入院での治療が主流でしたが、最近では悪心や嘔吐のリスク管理も充分にできるようになったため、外来での治療が増えてきています。経口抗がん剤の開発で、内服薬のみで治療する患者様もたくさんおられます。また、分子・遺伝子レベルでがん細胞を抑える分子標的薬や、がん細胞が体の免疫から逃れて生き延びようとするのを阻止する免疫チャックポイント阻害薬など、さまざまな特徴をもつ抗がん剤が増え、多彩な副作用の対応が必要となり、薬剤師の役割はさらに高まってきています。
例えば、吐き気がある場合、それは持続的なのか、めまいを伴うものなのか、食後に起こるものなのかなどで処方薬が違い、また、口内炎もがんによるものと、感染症によるものではまったく対処するお薬が違ってきます。このような患者様の症状を踏まえて、医師や看護師にアドバイスし、患者様を
サポートしています。

医療用麻薬

がんの痛みを抑えるために、モルヒネやオキシコドンなどの医療用麻薬を処方します。それぞれ特徴が違い、患者様の症状に合わせて処方しますが、まだ「麻薬」という言葉に抵抗があるようで、拒否される場合があります。強い痛みを我慢することで眠れないことや、食欲低下を起こすばかりか、痛みが取れにくくなります。痛みを取り除くことはとても大切です。気になる薬があれば主治医か薬剤師に相談してください。

補完代替医療

医療と見なされない医学・ヘルスケアシステム・施術・生成物質などのことを言います。具体的にはサプリメントや健康食品、ヨガや氣功セラピーなどが含まれます。最近では手術や抗がん剤による化学療法。放射線療法などの治療に補完代替医療を組み合わせた「総合医療」という考え方で実施されます。しかし、正しい知識と理解が必要です。少なくともGMP認定を受けている工場で製造されたものを選びましょう。私の意見としては、代替医療の科学的根拠や臨床試験結果がなければだめだとは思いません。それを摂取したり、受ける事で患者様の気分がよくなり、自分に合っていると思われるものは否定しません。ただ、化学療法を受けずに補完代替医療だけでは危険です。

最後に

薬剤師の役割は医師の処方が的確か否かをチェックすることで、これまで患者様から直接、お話を聞くことはあまりありませんでした。しかし、薬剤師が外来を開設したり、当院でがん治療中のご家が集う「白鳥の会」に参加して話をすることで、「医師になかなか相談できなかったことが話せてよかった」と多くの人に喜んで頂いています。
特に昨年の「白鳥の会」では、前述の補完代替医療について話をしましたが、悩んでいる方は多く、大変好評でした。がん薬剤師外来は現在、主に外来化学療法室で点滴治療を行う患者さんを対象に活
動していますが、内服抗がん剤のみで治療を行っておられる患者様で希望される方にも相談を受けさせて頂きます。ぜひ外来で主治医にお伝えください。