
消化器・乳腺センター 乳腺外来
葭山 亜希 医師
日本人女性で乳がんに罹る人の数は年々増加しており、今や女性の9人に1人がなると言われています。13年前から乳腺外来をスタートし、「このしこりはがんかも?」と不安を抱えて来られる患者様、検査を受けて小さなしこりが見つかった患者様をたくさん治療しています。
今年1月から赴任した葭山医師に話を聞きました。
乳がんの初期は自覚症状がなく、40歳を過ぎると乳がんと診断される可能性が高くなります。そのため、40歳を過ぎたら自覚症状がなくても2年に1回は乳がん検診を受けること、また、遺伝性乳がん家系の女性は40歳未満から検査を受けることが推奨されています。
1月の赴任以降、乳がんが進行して、ひどい貧血で救急搬送された年配の患者様が何人もいらっしゃいました。患部は赤くただれ異変していましたが、「命に関わるとは思っていなかった」「数年前から異変はあったが、どこで診てもらえるのかわからなかった」と口々におっしゃいました。「病気を知るのが怖かった」という声もありました。
自分で乳房を触って「あれ?」と思われたら、身近に乳腺クリニックがなくても、かかりつけ医の先生に相談してください。必要があれば紹介状を書いてもらってください。この勇気を持って頂きたい。
乳がんは早期発見で治癒率の高い疾患であり、治療法や治療薬の種類が多い疾患です。さらに、当院では医師だけでなく、緩和ケア特定認定看護師やがん化学療法看護認定看護師が、がん告知の場面から治療中~治療後まで患者様をサポートしており、患者様から大きな信頼を得ています。
また、乳房再建手術も形成外科と連携して数多く行っています。病気を恐れず、安心して乳腺外来に来ていただきたいと心から思います。
前置きが長くなりましたが、検査方法と治療について、次に述べます。
検査は問診・触診とマンモグラフィ検査、超音波検査を行います。マンモグラフィ撮影は希望されれば女性技師が担当します。
この撮影は「痛い」と敬遠されがちですが、触診ではわからない腫瘍を発見するために推奨されており、この検査で小さな腫瘍が見つかるケースも多くあります。腫瘍が認められた場合は細胞診(腫瘍を細い注射針で刺す)や針生検(局所麻酔下で少し太めの針を刺す)を行って診断を確定します。
確定した場合、治療方法を決めるためにCT検査、MRI検査で乳がんの広がりやがんの性質などを調べます。
その結果と患者様の希望を十分配慮して、手術、薬物治療(化学療法・ホルモン療法・分子標的療法)、放射線療法など、患者様に適した治療を行います。