
低侵襲脊椎センター
センター長 坪井 競三 医師
内視鏡を使った脊椎手術は傷跡が目立たず早期の社会復帰が可能です。
現在の主流であるFESS・UBEを年間300件以上行い、関西の手術件数トップを5年以上維持している坪井医師が、FESS・UBEに特化した専門外来を始めています。坪井医師に話を聞きました。
FESSとは全内視鏡下脊椎手術(Full Endoscopic Spine Surgery) という8㎜の切開部からカメラと鉗子を挿入して行う脊椎手術です。これまではMEDという約2㎝の切開で行う内視鏡手術が主流でしたが、現在はFESSが全国的に主流になっています。
これよりさらに切開部が小さいのがUBEで、2㎜の切開部から内視鏡を挿入し、5㎜の切開部から鉗子を挿入する2ポータルで行う内視鏡手術で、ここ数年で急速に広がっています。
どちらもMEDよりも傷跡が小さく、局部麻酔下で手術が可能なため、患者様の身体への負担が少ないのが最も大きなメリットです。MEDは全身麻酔が必要であり、退院後も1週間くらいは痛みがありますが、FESS・UBEは術後3時間で歩行が可能になり、仕事を休めない患者様に適しています。
また、カメラが小さいため、骨を削る部分も小さく、神経を傷つけることなく患部のすぐ近くまでカメラを近づけることができます。さらに疾患によりFESSとUBEを使い分けられるのも大きな利点です。
当センターではヘルニアにはFESS、狭窄症にはUBEで対応しています。
このようにメリットの多い素晴らしい手術ですが、その分、高度な技術が必要になり、医師のトレーニングが必須です。
そのため、FESSの器具を導入しても実際に手術を行う医療施設は限られており、特に関西では遅れています。
当院では7年前からFESS・UBEを実施しています。見学を希望する医師も多く、2025年の1年間に全国から14人の医師が手術を受けに来られ、これは信頼されている証に他ならないと考えています。
さて、今回、FESS・UBE専門外来を設けたのは、頚椎、脊椎疾患の患者様で内視鏡手術を希望される方に、早く手術を行えるようにするためです。月曜日か水曜日に受診していただくと外来受診の待ち時間が少なく、手術も2週間以内に行えるようになりました。また、事前の予約がなくても紹介状もしくは検査画像を持参されれば対応いたします。
術後の状態が安定しましたら基本的に紹介いただいた病院や診療所に逆紹介させていただきますが、脊椎疾患に対応できない診療所などでは引き続き当センターにて診させていただきます。