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糖尿病について

一般内科 部長 岡部 玲子 医師

 糖尿病の患者数は「糖尿病が強く疑われる人」と「その可能性がある人」を合わせると、日本では約2,000万人と推計されており、これは約6人に1人に相当します。
 治療の基本となる食事・運動療法で悩む方も少なくありません。1月から糖尿病外来を担当し、「患者様と一緒に治療を進めていきたい」と言う岡部医師に話を聞いてみました。

糖尿病とは

 糖尿病の増加要因は、高齢化、肥満者の増加、運動不足、生活習慣の欧米化も指摘されています。日本人は欧米人と比較してインスリン分泌能が低く、同様の食事内容や生活習慣でも、欧米人より糖尿病を発症しやすくなります。

 糖尿病は自覚症状が出にくく、放置すると合併症が進行し、失明や透析にいたることもあります。しかし、良好な血糖管理ができていれば合併症は予防可能で、そのためにも早期発見・早期治療が重要です。

糖尿病とスティグマ

 糖尿病はかつて「贅沢病」と呼ばれ、そのイメージがスティグマ(偏見)として現在も一部残っています。

 そのため、糖尿病と診断されると、「自分のせいだ」と自責の念を抱く方も少なくありませんが、実際には体質や年齢、生活環境など様々な要因が関係しており、食生活に気をつけていても発症することがあります。
 思い込みや不安を払拭し、ご自身の体と前向きに向き合うことが大切です。

食事療法・運動療法

 食事療法は、目安として「標準体重×25~30kcal/日」とされ、炭水化物50~60%、脂質20~30%、たんぱく質15~20%を意識し、バランスよく摂取することが大切です。

 炭水化物はコンビニなどで手軽に手に入る一方で、たんぱく質や野菜、きのこ、海藻類は購入や調理に手間がかかるため、毎日バランスの良い食事を続ける事は難しいとの声も時々お伺いする事があります。
その場合、例えばご飯やパンの量を少し減らす、野菜を食べていなければカット野菜を取り入れる、たんぱく質も卵やチーズ、豆腐など調理に手間があまりかからない食材を取り入れてバランスを取る事をお勧めしています。

 運動療法は有酸素運動と筋力トレーニングなどのレジスタンス運動の両方を取り入れることが推奨されています。
 「時間がない」「足腰が痛い」といった方は日常生活の中で無理なく体を動かすことをお勧めします。
買い物の際に歩く時間を増やす、家事の合間にかかとの上げ下ろしやつま先立ち、スクワットを入れてみる、あるいは高い場所のものをゆっくり下ろすといった動作も立派な運動になります。

最後に

 私は診察室で患者様とお話する際、まずは普段の生活スタイルを伺い、そのうえで食べ過ぎていないか、運動不足になっていないかを一緒に確認していきます。

 実際には、仕事でのストレスやお子さんの独立、介護など生活環境の変化が食生活に影響していることも少なくありません。

 ご自身の今の状況を理解し、自分の体を大切にすることから治療は始まると考えています。城山病院では病診連携を行っていますので、まずはお近くの医療機関を受診していただき、当院と連携を取りながら患者様の健康づくりをサポートしていきたいと考えております。