
認知症看護認定看護師 山口 理惟さん
認知症看護認定看護師とは、認知症看護において熟練した看護技術と知識を有する者として(公財)日本看護協会から認定を受けた看護師のことで、国内では約2,600人が病院や介護保険施設などに在籍しています。
2024年にこの資格を取得し、現在、城山病院で活動する山口さんに話を聞きました。
認定看護師の大きな役割の一つに、現場の看護師への指導があります。私の経験から、看護専門学校では認知症について詳しく習わないため、実務で対応に困る看護師も多く、当院の病棟では日常的に相談や指導、また定期的な勉強会も行っています。
血管性認知症とは、脳梗塞や脳出血などの脳卒中が原因で起こる認知症です。
記憶障害を伴うアルツハイマー型がゆっくり進行するのに対し、血管性認知症は脳卒中をきっかけに急に発症し、またダメージを受けた脳の部分により現れる症状も大きく異なります。具体的には理性や感情をコントロールする「抑制」が外れることで何かの刺激に衝動的に反応して怒りっぽくなったり、攻撃的になったりすることがあります。
また、遂行機能障害として一連の動作が段取りよくできなくなったり、動作が途中で止まってしまう、トイレに行ったけれど、下着を脱がずに用を足してしまうなどの症状や、意欲・興味がなくなり、自発的に活動を開始することが難しくなったり、物の位置や向き、距離関係をうまく捉えにくくなる空間認知機能障害が現れる患者様もおられます。そのような症状の患者様にストレスを感じることなく治療を受けていただくことが私の役目です。
さらに、当院では身体拘束の最小限化に取り組んでいます。点滴をご自身で抜いてしまったり、病室から出てしまうなどの治療が難しい患者様には主治医を中心に看護師やリハビリテーションの専門職、薬剤師などで構成するチーム医療が、その方に最適な治療方法を探り、薬の使用も最小限にしながら対応をしています。
城山病院では、患者様の正常な身体機能を生かして生活の質を高めるリハビリにも取り組んでいます。