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より患者様に寄り添った治療のために

緩和ケア特定認定看護師
松本 静香さん

2019年に認定看護師制度が改正され、緩和ケアなどの 分野で特定認定看護師が誕生しています。特定認定看護師に期待されることは患者様の病態に応じた適切なケアや退院後の在宅、地域等あらゆる場のニーズへの対応やチーム医療のキーパーソンとしての活動です。今年、城山病院の赴任し、退院後訪問も積極的に行っている松本さんに話を聞きました。

 どんな仕事をしていますか?

本来、緩和ケアはがん以外の疾病の患者様も対象になります。しかし、2人に1人ががんになる今日、当院でもがん患者様の治療を充実するため、現在はがん治療における緩和ケアチームの一員として、患者様の意思を尊重し、生活の質を高めるための支援を行う活動をしています。具体的には治療や医師の説明でよくわからなかったことや、退院後の生活など様々な不安を一緒に考えたり、情報を伝えています。また、前の職場で行っていたことから、当院でも退院後訪問を始めました。退院時に「しんどい」「家に帰ってからの生活が不安」等おっしゃっていた患者様を、2週間後の外来診察までの間ご自宅に伺い、様子を聞いて対応しています。

 特定認定看護師を目指した理由

10年前にがん性疼痛看護認定看護師の資格を、さらに5年前に特定行為研修の資格を取得しました。なぜ認定看護師になろうと思ったのかお話します。当時、訪問看護に携わっていましたが、在宅では、痛みなどの辛さが改善せず、体調のすぐれない患者様が多くおられました。医師にそのことを伝えてもなかなか改善できない。医師と看護師は患者様への思いは同じでも、知識も技術も違うため意見が割れます。ならば自分が専門的な知識を身につけようと認定看護師になることに決めました。研修は非常に厳しかったですが、なぜ医師がその薬を処方したのかが理解でき、さらに患者様と深く向き合えるようになりました。

 忘れられない患者様

がんの緩和ケアは病気の告知の段階から治療と並行して行います。即ち、患者様との付き合いも長くなり、その方の人生に触れることにもなります。一般病棟に入院されていた末期の男性患者様は「家に帰ると家族に迷惑がかかるので、このまま緩和病棟に移りたい」とおっしゃっていましたが、「本当にそれでいいのですか?」と聞いてみましたら、暫くして「やはり家に帰りたい」とおっしゃり、最後まで愛情深いご家族と過ごされましたまた、「ゴルフをしたい」と抗がん剤治療を拒否した患者様は、家族の説得に折れて治療を受け、その後、ゴルフができなくなりました。患者様自身が決めたことではありますが、ご自分の人生に納得されたのかどうか、考えることがあります。

最後に

もし、がんになった時、どのように生きたいかを家族と話をしてください。「どこまで治療するのか?」「家族みんなで頑張れるのか?」を家族と意見交換をして欲しい。そして、相談ができるホームドクターを持ってください。ご近所の先生は、在宅での生活で大きな力になってくれると感じています。