da Vinci Xi
~ロボットで脱腸を手術する~
日本ヘルニア学会の提言に則り、当院の倫理委員会の承認の下、鼠径ヘルニアに対してダヴィンチ手術を行っています。保険外診療でありますが、安全に行うことができます。
最新の精緻なロボット手術を鼠径ヘルニアに応用しました!!
詳しくは消化器センター外科スタッフまでお聞きください。
~ダビンチ鼠径ヘルニア手術の様子~
ロボット支援下鼠径部ヘルニア修復術に対して、日本ヘルニア学会からの提言(改定)
操作部分
ロボット支援下鼠径部ヘルニア修復術に対して、日本ヘルニア学会からの提言(改定)
日本内視鏡外科学会がその手術技術を認定した技術認定医が手術を行います。
腹腔鏡ヘルニア手術だけでなく最近は、ダビンチによるロボット支援鼠径部ヘルニア修復術も積極的に行なっています。(ロボット手術センターへ)
また、前立腺手術後などの腹膜前腔に癒着が強く症例には、鼠径部切開法であるリヒテンシュタイン法やメッシュプラグ法などの前方切開法を行なっています。
また、腹壁瘢痕ヘルニアには、e-TEPと言われる最新の手術も行なっています。
当センターではおもに 「脱腸」 と呼ばれる、鼠径ヘルニアや腹壁ヘルニア等を取扱います。近年、症例が増加しており従来のヘルニア外来だけでは対応できず、月曜から金曜日までヘルニア外来を開設するセンターとなりました。
ヘルニア外来を対応するのは、すべて日本ヘルニア学会の会員で鼠径部ヘルニアの専門家であります。
消化器センター外科 主任部長 新田敏勝
日本内視鏡外科学会 技術認定医
日本ヘルニア学会 評議員
日本内視鏡外科学会評議員
日本ヘルニア学会関連地域研究会統括委員会 委員
日本ヘルニア学会近畿支部、関西ヘルニア研究会世話人
外科医員
日本ヘルニア学会 会員
多木雅貴
鼠径部(足の付け根)より、本来お腹の中に存在する小腸や脂肪が鼠径部にある鼠径管を経て皮膚の下へ脱出することを指します(図1)。
(図1)
初期症状は足の付け根にこぶのような柔らかい膨らみが認められます。つっぱり感や違和感を感じる程度で、横になると自然に消失します。ただし症状が進むと痛みが出たり、自然に戻らなくなることもあります。自然に戻らなくなって、激しい痛みをきたすことを嵌頓(かんとん)(図2)といいますが、これが生じると腸閉塞や腸壊死を引き起こし、場合によっては緊急手術を行う可能性もあります。
(図2)
治療は原則手術です。手術方法は開腹術が主体となる「前方アプローチ」と腹腔鏡手術が主体となる「後方アプローチ」があります。当科では腹腔鏡でのヘルニア修復術(図3)を積極的に取り入れており、両側のヘルニアのチェックを行い、同時に治療することも可能です。お腹の中(腹腔内)を観察しながらの手術ですので再発例や複合例でも診断が簡単に行え、両側でも片側でも同じ傷で手術が可能です。傷が小さいため、術後早期の疼痛や慢性疼痛・違和感が少なく、早期の社会復帰が可能です。入院期間は4泊5日(図4)を標準とし、希望により早期退院も可能です(3泊4日など、担当医にご相談ください)。退院時から軽作業(車の運転,散歩)ができ、術後2〜3週間で重労働もできるようになります。また鼠径ヘルニアの他に腹壁瘢痕ヘルニア(開腹術後の傷からお腹の内容物が皮下へ脱出する)につきましても当科で取扱い、こちらも腹腔鏡手術を取り入れております。
(図3)
特に我々は、腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術でTEP法と呼ばれる手技を得意としています。
<近年の実績>
ヘルニアの診療は通常消化器外科外来でも行っております。
ここでいうヘルニアは椎間板ヘルニアなどの腰痛の原因となるものではありません。
椎間板ヘルニアは、当院の整形外科での対応となり、そちらを紹介させていただいています。
都合のつかない方や急遽受診希望の方は消化器外科外来を受診ください。
消化器センター外科外来 受付時間は、月から金曜日の午前 8:30~12:00になりますのでご注意ください。 診察場所:消化器センター外来 担当:新田敏勝 医師、石井正嗣 医師、多木雅貴 医師 |
お問い合わせ:お電話で「ヘルニア外来」とお伝え下さい。
外来診療日はこちらをご覧ください