顔面の片方の筋肉が、本人の意思に関係なく勝手にピクピクけいれんする病気です。最初は下眼瞼のけいれんが始まり、次第に強くなりながら顔面全体、さらには首のあたりまで拡がっていきます。人前に出たり、電車に乗ったり等で緊張するとこのけいれんは強くなります。この疾患は女性に多いので、悩みも多くなります。けいれんが強くなると睡眠中にも起こります。
顔面神経は脳幹から出て顔面の筋肉に分布しますが、その近くを走っている動脈がこの神経の根元のところを圧迫しますと神経線維の電位に異常をきたし、顔面の筋肉がけいれんするようになります。血管が神経を圧迫しているかどうか確かめるには、MRIで判定します。
顔面神経の傍を走る動脈が加齢、または動脈硬化とともに次第に屈曲してきて神経をより圧迫するようになるからです。
精神安定剤も含めて、どの薬も効果がありません。以下の2つの方法で治療を行います。
手術は全身麻酔のもとで、手術用の顕微鏡を用いて圧迫している血管を神経より慎重に遊離し、血管がふたたび神経を圧迫しないようにします。手術時間は、全身麻酔を含めて大体4~5時間位です。術後7~8日に退院が出来ます。
手術前 | 手術後 |
城山病院では関西地方で最も多くの手術を行っており、長年の手術経験のある医師が、手術を指導し良好な成績を上げております。